石山寺(いしやまでら)は、滋賀県大津市にある東寺真言宗に属する寺院です。

紫式部(むらさきしきぶ)の名著である「源氏物語(げんじものがたり)」生誕の地としても知られ、その境内は春は桜、秋は紅葉の名所としても有名です。

そんなこのお寺の見どころは、「紫式部も愛した近江八景の絶景」

境内の高台にある月見亭から望む景色は「石山の秋月」と呼ばれ、紫式部はこの風景を見て「源氏物語」の着想を得たと言われているんですね。

「源氏物語を生んだ風景を見たければ石山寺へ!」

今回はそんな石山寺を訪れてみました。


石山寺の歴史

では、まずはじめに石山寺の歴史と覚えておきたいポイントを一緒に見て行きましょう!


石山寺は奈良時代の747年に、聖武天皇(しょうむてんのう)の依頼により奈良にある東大寺(とうだいじ)の開山でもあった良弁(ろうべん)を迎え建立されました。

如意輪観音(にょいりんかんのん)をご本尊とし、西国三十三所観音霊場の十三番札所になっています。


建立自体が奈良時代ととても古いため、境内には数多くの歴史的建造物が遺されています。

なかでも、平安時代の1096年に再建された国宝の本堂(ほんどう)は滋賀県最古の建築物です。


また、鎌倉時代の1194年に建立された国宝の多宝塔(たほうとう)は源頼朝(みなもとのよりとも)の寄進によるもので、日本最古の多宝塔と言われています。


さて、石山寺の歴史を語るうえで欠かせない人物が、紫式部(むらさきしきぶ)

紫式部自体はとっても有名なので、皆さんよくご存知だと思います。

平安時代に誕生した有名な女性作家で、言わずと知れた源氏物語の作者。

では、

「彼女のライバルだった女性作家と言えば誰?」

正解は、枕草子(まくらのそうし)の作者として有名な清少納言(せいしょうなごん)

紫式部はその感性が鋭すぎたがゆえに、作家だけではなく「稀代の批評家」としても有名なことをご存知ですか?

特にこの清少納言を目の敵にし、かなりけちょんけちょんに批評しているんです。

<紫式部さん言いたい放題語録>

「清少納言?あぁ、あの得意顔した偉そうな女のことね。」

「やたらインテリぶって、枕草子とか言う漢字だらけの本書いて喜んでるおバカさんですわ。」

「しかも誤字脱字も多いし、ダメダメですわね。」

「私は人と違うのよ!なんて見下してる感もプンプンするわ。程度が知れるわね。」

「情緒に浸ることも出来ない作者の教養が知れるってもんだわ。おほほのほー。」

(上記は、あくまで「黒川本紫日記」を読んだ管理人の感想です。)

「紫式部の姉さん、ぱねえっす!遠慮なさすぎっす!」


閑話休題。

そんな感性が鋭すぎた紫式部さんは、この石山寺が大のお気に入りで足しげく訪れたと言われています。

何故か?

実はこの石山寺は、昔から大きな戦に巻き込まれることがなく貴重な文化財や建造物が遺ってきたお寺。

そんな石山寺についたあだ名が「近江の正倉院(しょうそういん)」

奈良の東大寺近くにあり、国宝にも指定されている正倉院と並ぶほどの文化財を昔から有していたんです。


また、京都から日帰りで行けるとともに、琵琶湖を眺める高台に建つため昔から特に女性に人気のお寺でもありました。

特に高台に建つ「月見亭」から望む景色は、「石山の秋月」と呼ばれる近江八景の一つ。

紫式部は、こうした石山寺に昔から残る文化財や絶景から着想を得て「源氏物語」を書いたと言われているんですね。

「紫式部が愛し、源氏物語が生まれるきっかけとなった景色がここにはありました。」

おしまい。

石山寺について

お寺の詳細

住所:〒520-0861 滋賀県大津市石山寺1-1-1
連絡先:077-537-0013
創建:747年
開基:良弁(ろうべん)
宗派:東寺真言宗
ご本尊:如意輪観音(にょいりんかんのん)

拝観時間

8:00~16:30(入場受付は16:00まで)

拝観料

中学生以上 500円
小学生 250円

お寺のWebサイト

その他注意点

・写真/動画撮影可能な場所や、一脚/三脚の利用可否は必ず係員に確認しましょう。

・神社やお寺の正式な参拝方法は以下の記事を参考にしてくださいね。


では次に、石山寺の見どころを訪問時の写真を参考に振り返ってみたいと思います!

因みに紹介している見どころは、石山寺をぐるっと「反時計回り」に回った順に紹介しています。


石山寺の見どころ

石山寺の地図

*のついている見どころは有料エリアです。

東大門 (重要文化財)

石山寺の入り口には、立派な東大門(ひがしだいもん)がそびえています。

鎌倉時代の1190年に源頼朝(みなもとのよりとも)の寄進による建立で、重要文化財に指定されています。


東大門や境内を守護する阿吽の仁王像は迫力たっぷり!

本堂 (国宝)*:Hon-do hall (National treasure)*

東大門を抜けると、桜並木の参道が続きます。

石山寺の境内は非常に広く、すべての見どころを回ると優に1時間程かかります。

何はともあれ、まずは本堂にお参りするために足を進めましょう!


境内の中腹、少し小高い場所に国宝本堂(ほんどう)があります。


平安時代1096年に再建されたもので、滋賀県最古の建築物と言われるほどの歴史的建造物です。

石山寺硅灰石 (天然記念物)*

実は、石山寺のある山の地盤は石山寺硅灰石(いしやまでらけいかいせき)と言う石灰岩で出来ています。


先ほどの本堂や多宝塔などの歴史的建造物は、この大きな石山である硅灰石の上に建てられています。

そのため、この地盤全体が国の天然記念物に指定されているんだとか!

「石山寺(いしやまでら)」というお寺の名前は、ここから来ているんですね。

蓮如堂 (重要文化財)*

本堂の脇には、蓮如堂(れんにょどう)という建物があります。


安土桃山時代の1602年に建立された重要文化財で、如上人(れんにょじょうにん)が祀られています。

蓮如上人は浄土真宗の僧ですが、「小鹿の袖の着物を羽織った幼いころの蓮如」の姿画が奉納されていることや、蓮如の母がこの石山観音の化身とも言われる縁により祀られているんだとか。

毘沙門堂*

本堂の向かいには、毘沙門堂(びしゃもんどう)が鎮座しています。

江戸時代の1773年に建立され、毘沙門天の異形の一形態である兜跋毘沙門天(とばつびしゃもんてん)が祀られています。

観音堂*

毘沙門堂の脇に建つ少し小さめの建物は、観音堂(かんのんどう)です。

江戸時代(宝暦年間)の建造物で、石山寺のご本尊を含めた西国三十三所観音霊場の全ての観音様を拝める場所です。

御影堂 (重要文化財)*

毘沙門堂からさらに北側に進んだ場所に、重要文化財に指定されている御影堂(みえいどう)があります。

室町時代の1398年の建立で、真言宗の開祖である空海(くうかい)が祀られています。


空海さんがイケメンだったのでしょうか、「お参りすると美男子になる」という噂のスポットです。

経蔵 (重要文化財)*

本堂から少し坂道を上った先の小高い場所に、重要文化財の経蔵(きょうぞう)があります。

安土桃山時代ごろに建てられた、滋賀県最古の校倉造りの建造物と言われています。

経蔵は仏教の経典を納める建物で、ここにもかつては「石山寺一切経」が納められていたんだとか。

安産の腰掛石*

この経蔵もまた、本堂と同じく硅灰石の上に建てられています。

この石の一部が腰かけられるように窪んでおり、腰掛石(こしかけいし)と呼ばれています。

この石に座りながら柱を抱くと、なんと安産の御利益を授かるそうです!

三十八所権現社本殿 (重要文化財)*

経蔵の近くにひっそりと佇む建物が、三十八所権現社(さんじゅうはっしょごんげんしゃ)です。

石山寺の鎮守社として、天智天皇(てんじてんのう)までの歴代天皇を祀ります。

(天智天皇は三十八番目の天皇であり、それまでの全ての天皇を祀るので「三十八所権現」という名前なんですね。)

鐘楼 (重要文化財)*

経蔵の真向かいには、重要文化財に指定されている鐘楼(しょうろう)があります。

お寺の入り口にあった東大門と同じく、源頼朝(みなもとのよりとも)の寄進により建てられたと言われています。

多宝塔 (国宝)*

鐘楼より一段登った先には、国宝に指定されている多宝塔(たほうとう)があります。

鎌倉時代初期の1194年に、源頼朝(みなもとのよりとも)の寄進により建てられました。

石山寺には、源頼朝がかなりの援助をしていたんですね。


真言密教全体の本尊である大日如来(だいにちにょらい)が納められています。

こちらの像は、特に大日如来の「智」の部分を表すとされる「金剛界」の大日如来なんだそうです。

源頼朝供養塔*

多宝塔の脇には、石山寺の発展に貢献した源頼朝(みなもとのよりとも)の供養塔がひっそりと佇んでいました。

月見亭*

石山寺の境内の最上部には、平安時代に後白河法皇の御幸の際に建立され、江戸時代の1687年に再建された月見亭(つきみてい)が優美な姿を今に残しています。

この非常に美しい眺望がゆえに、この月見亭から望む景色は「石山の秋月」とも呼ばれ、近江八景の一つに数えられています。

芭蕉庵(茶室)*

月見亭の脇には、茶室の芭蕉庵(ばしょうあん)が佇みます。

その名の通り江戸時代きっての俳人・松尾芭蕉(まつおばしょう)が幾度となく訪れ、ここでお茶を楽しみつつ名句を残したと言われる場所です。

心経堂*

月見亭から伸びる参道をどんどんと進んでいくと、心経堂(しんきょうどう)が見えてきました。

お寺で唯一の朱塗りで非常に目を引くこの建物は1990年に建てられた新しい建物で、如意輪観音写経が保管されています。

豊浄殿*

心経堂の先には、毎年春と秋に開催される「紫式部展」の開催場所となる豊洗殿(ほうじょうでん)があります。

私が訪れた際は残念ながら行われていませんでしたが、会期中は沢山の紫式部ファンで賑わうんだそうです!

宝蔵*

境内をどんどん先に進むと、今度は宝蔵(ほうぞう)が見えてきました。

江戸時代の1808年に建立された建物で、その名の通り寺宝を保管する宝物庫としての役割があります。

「近江の正倉院」とも呼ばれていた石山寺、多くの寺宝を保管するこうした場所も必須だったんでしょうね。

光堂*

月見亭から伸びる通路の一番奥には、光堂(こうどう)があります。

2008年に完成した真新しい建物で、滋賀県が発祥の地である東レ株式会社による寄進。

阿弥陀如来をご本尊とし、各種の講和や説法がここで行われるんだそうです。

紫式部像*

光堂の周辺は源氏苑(げんじえん)と呼ばれる庭園になっており、その傍らには紫式部像(むらさきしきぶぞう)が置かれています。

像のデザインは、石山寺に来た紫式部が「源氏物語」の着想を得たまさにその瞬間を表しているんだとか。

無憂園*

光堂の庭園を抜けて境内を下った先には、無憂園(むゆうえん)と呼ばれる日本庭園が広がっています。


こちらは回遊式の庭園になっており、たっぷりの自然を満喫できる素敵な場所でした。


苑内の苔もとても素晴らしく、この景色を見ていると自身の心を庭園の名前の通り「憂いが無い」状態にしてくれます。

八大龍王社*

無憂園の北側の小さな池のほとりには、八大龍王社(はちだいりゅうおうしゃ)があります。

こちらには、仏法を守護するとされる八大龍王が祀られています。

古代インドにおいてはナーガとも呼ばれる蛇の神様ですね。

西国三十三所観音霊場*

お寺の西側の斜面は、観音菩薩の住処である補陀落(ふだらく)を模した造りになっています。


ここには西国三十三所観音霊場の各霊場に対応した祠が建てられており、こちらをぐるりと巡ることで全ての霊場を詣でるのと同じご利益を得ることが出来ます。

この霊場を抜けると、広い石山寺の境内を一周したことになります!

くぐり岩*:kuguri-iwa*

では、帰路の途中にある見どころをもう少し紹介します。

こちらは、入り口から伸びる参道の脇にある「くぐり岩」と呼ばれている巨石です。

中央に大きな穴が開いている大理石で、この穴をくぐることで願いが叶うと言われるパワースポットです。

大黒堂*:Daikoku-do hall*

参道の脇には、大黒堂(だいこくどう)があります。


ご本尊の大黒天は、僧の夢のお告げにより湖から出現したと言われています。

朗澄大徳ゆかりの庭園

最後の見どころは「朗澄大徳ゆかりの庭園」。

朗澄大徳(ろうちょうだいとく)は、石山寺の中興の祖とされている方。

こちらは石山寺の外、東大門の右側にひっそりと佇む庭園です。

以上が石山寺で実際に見た見どころです。

本当に広い境内に沢山の見どころがありました。

境内は起伏も激しいため、ぜひゆっくりと時間を取って訪問されることをおすすめします

石山寺の桜

石山寺の桜の見ごろは毎年4月上旬ごろです。

桜の開花や満開の予想は以下の記事を参照してくださいね。


石山寺の動画

石山寺の境内:Precincts of the Ishiyama-dera (Otsu City, Shiga)

石山寺の写真

石山寺:Ishiyama-dera (20170413)


石山寺の御朱印

石山寺の御朱印の墨書きは数種類ありますが、今回は西国三十三所観音霊場の大伽藍」を頂きました。

石山寺が、伽藍山のふもとに位置することからこの墨書きになっているものと思われます。

御朱印は本堂で頂くことができます。(300円)

石山寺への行き方/アクセス方法

石山寺の地図

最寄り駅は「京阪石山坂本線 石山寺駅」です。

JR石山駅、京阪石山坂本線石山寺駅からバスで行くことも出来ます。

徒歩約15分(800m)ほどなので、少し歩きますが石山寺駅から徒歩で行かれることをおすすめします。


大阪駅からのルート例(電車)

乗換え案内サイト

①JR京都線/琵琶湖線で「大阪駅」から「石山駅」へ行き、京阪石山坂本線に乗り換え。

②京阪石山坂本線で「京阪石山駅」から「石山寺駅」へ。

ishiyamadera-02-jp


なんば駅からのルート例(電車)

乗換え案内サイト

①大阪メトロ御堂筋線で「なんば駅」から「梅田駅」へ行き、JR京都線に乗り換え。

②JR京都線/琵琶湖線で「大阪駅」から「石山駅」へ行き、京阪石山坂本線に乗り換え。

③京阪石山坂本線で「京阪石山駅」から「石山寺駅」へ。

ishiyamadera-03-jp


京都駅からのルート例(電車)

乗換え案内サイト

②JR琵琶湖線で「京都駅」から「石山駅」へ行き、京阪石山坂本線に乗り換え。

③京阪石山坂本線で「京阪石山駅」から「石山寺駅」へ。

ishiyamadera-04-jp


石山寺駅からの徒歩ルート例

no images were found

徒歩約15分(800m)です。


JR石山駅からバスに乗車する場合

バス乗換え案内

「石山駅乗り場1」から京阪バス「1/2/4/52/53/54系統」に乗車、「石山寺山門前」で下車。

バス会社:京阪バス
行先・系統:
・1系統[石山団地行き]
・2,4系統[新浜行き]
・52,53,54系統[新浜行き]
乗車バス停:石山駅[乗り場1]
降車バス停:石山寺山門前
運賃:210円
所要時間:約7分


京阪石山坂本線 石山寺駅からバスに乗車する場合

バス乗換え案内

「京阪石山寺」から京阪バス「1/2/4/52/53/54系統」に乗車、「石山寺山門前」で下車。

バス会社:京阪バス
行先・系統:
・1系統[石山団地行き]
・2,4系統[新浜行き]
・52,53,54系統[新浜行き]
乗車バス停:京阪石山寺
降車バス停:石山寺山門前
運賃:210円
所要時間:約3分


タクシーで行く場合

京都駅から:約7,500円(30分)

祇園四条駅から:約7,000円(30分)

JR石山駅から:約1,500円(5分)

・タクシー運転手に行き先を告げたい場合

ishiyamadera-05

・タクシーを呼びたい場合

taxi-call

タクシー配車連絡先(京都駅周辺)

タクシー配車連絡先(石山駅周辺)


石山寺周辺のホテル検索/予約

日時を選択してクリックすれば、周辺ホテルの「最安値プラン」を自動的に検索します。


いかがでしたか?

それでは楽しい旅を!