黄梅院(おうばいいん)は京都市北区にある、臨済宗大徳寺派の寺院です。

大本山である大徳寺(だいとくじ)は京都でも有数の規模と大きさを誇る禅寺であり、24の塔頭(たっちゅう)があります。

今回はそんな塔頭の1つであり、特別拝観の時期にのみ入場が可能な黄梅院に行って来ました。

この黄梅院は、大徳寺の塔頭寺院の中でも特に「苔と紅葉が綺麗なお寺」として有名です。

そんなお寺の見どころは、茶道の巨匠・千利休(せんのりきゅう)が作庭した「直中庭(じきちゅうてい)」

苔を一面に配した庭園は、まさに利休が好んだ「侘び寂び」の世界を体現しています。

「日本一のお茶の巨匠が好んだ名庭を見たければ黄梅院へ!」

今回はそんな黄梅院を訪れました。


黄梅院の歴史

では、まずはじめに黄梅院の歴史と覚えておきたいポイントを一緒に見て行きましょう!


黄梅院の名前の由来は、中国禅宗五祖の一人・弘忍大満(ぐにんだいまん)ゆかりの地である「中国の黄梅県」から来ています。

黄梅院の特徴は、超有名な戦国武将の面々に庇護され続けてきた寺院であるということ。

お寺の創建は1562年織田信長が父である織田信秀を追悼するために羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)に命じて作らせた「黄梅庵(おうばいあん)」という小さな庵が起こりです。


境内の日本庭園は千利休(せんのりきゅう)が直々に作庭、そのデザインには秀吉の馬印である「千成瓢箪(せんなりびょうたん)」が使われていることからも分かる通り、秀吉はこのお寺をたいそう気に入っていたそうです。

本能寺の変で織田信長が急逝した際には、秀吉がこの庵を信長の墓所として改築し名前を「黄梅院(おうばいいん)」に改めました。

(ただ、元々が「庵」であり規模が小さいことから秀吉は「やはり主君(信長)の墓所は新たに作る!」として新設の総見院(そうけんいん)に移しました。)

このように、この黄梅院は「織田信長」の指示により「豊臣秀吉」が建立、その庭園デザインを「千利休」が行うという、豪華な面々が携わった珠玉のお寺なんですね。

おしまい。

黄梅院について

黄梅院は通常非公開であり、不定期に開催される特別拝観期間のみ拝観が可能です。

下記の情報は、2016年秋の特別拝観時のものです。


特別拝観情報

お寺の詳細

住所:〒603-8231 京都府京都市北区紫野大徳寺町83-1
連絡先:075-492-4539
創建:1562年
開基:春林宗俶(しゅんりんそうしゅく)
宗派:臨済宗大徳寺派
ご本尊:釈迦如来

拝観時間

10:00~16:00

拝観料

大人 600円
高校生 400円
中学生 300円

その他注意点

・写真/動画撮影可能な場所や、一脚/三脚の利用可否は必ず係員に確認しましょう。

・神社やお寺の正式な参拝方法は以下の記事を参考にしてくださいね。


では次に、黄梅院の見どころを訪問時の写真を参考に振り返ってみたいと思います!


黄梅院の見どころ

*のついている見どころは有料エリアです。

表門

表門(おもてもん)は、1589年小早川隆景の寄進により建立されました。

前庭*

表門をくぐるとすぐに前庭(まえにわ)が見えてきます。

秋の時期は、苔と紅葉のコントラストが非常に美しいお庭ですね。


2016年秋の特別公開時は、この前庭から先のエリアは「写真や動画の撮影が禁止」でしたのでご注意ください!

鐘楼*

前庭には鐘楼(しょうろう)が置かれています。

この鐘楼の鐘は1592年加藤清正(かとうきよまさ)によって寄進されたものです。

庫裏(重要文化財)*

こちらが1589年小早川隆景の寄進により建立された庫裏(くり)です。

重要文化財に指定されており、禅宗寺院に現存する庫裏の中で最古の歴史を持つ建物だそうです。

唐門/本堂*(重要文化財)

本堂(ほんどう)唐門(からもん)は、共に1586年の建立で重要文化財に指定されています。

書院「自休軒」*

書院「自休軒」(じきゅうけん)は1652年ごろの建立で、昨夢軒(さくむけん)という茶室が備えられています。

写真撮影禁止のため、写真はありません。

破頭庭*

本堂の前庭は破頭庭(はとうてい)と呼ばれており、簡素で落ち着いた枯山水庭園です。

写真撮影禁止のため、写真はありません。

作仏庭*

こちらが本堂の北側に位置する作仏庭(さぶつてい)です。

写真撮影禁止のため、画像は販売されている絵ハガキより引用させて頂きました。

●直中庭*:Jikichu-tei Garden*

直中庭(じきちゅうてい)は、茶の巨匠・千利休(せんのりきゅう)が作庭した一面の苔が美しい枯山水庭園です。

写真撮影禁止のため、写真はありません。

黄梅院の写真

黄梅院:Oubai-in(20161006)


黄梅院の御朱印

私が訪れた際は、本人それぞれに合った和歌をご住職の即興で書いて頂けました。

*ご住職が不在の場合は書置きになるそうです。

黄梅院への行き方/アクセス方法

黄梅院は大徳寺の境内にあります。

最寄り駅は京都市営地下鉄烏丸線 北大路駅です。

京都駅からバスで行くことも出来ます。


大阪駅からのルート例(電車)

乗換え案内サイト

①JR京都線で「大阪駅」から「京都駅」へ行き、京都市営地下鉄烏丸線に乗り換え。

②京都市営地下鉄烏丸線で「京都駅」から「北大路駅」へ。


なんば駅からのルート例(電車)

乗換え案内サイト

①大阪メトロ御堂筋線で「なんば駅」から「梅田駅」へ行き、JR京都線に乗り換え。

②JR京都線で「大阪駅」から「京都駅」へ行き、京都市営地下鉄烏丸線に乗り換え。

③京都市営地下鉄烏丸線で「京都駅」から「北大路駅」へ。


京都駅からのルート例(電車)

乗換え案内サイト

①京都市営地下鉄烏丸線で「京都駅」から「北大路駅」へ。


北大路駅からの徒歩ルート例

徒歩約25分(約1.3km)です。


北大路駅からバスで行く場合

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バス乗換え案内

「北大路バスターミナル乗り場G」から京都市バス「204/206系統」に乗車、「大徳寺前」で下車。

バス会社:京都市バス
行先・系統:204系統[金閣寺・円町行き]
乗車バス停:北大路バスターミナル[乗り場G]
降車バス停:大徳寺前
運賃:230円
所要時間:約5分

バス会社:京都市バス
行先・系統:204系統[高野・銀閣寺行き]
乗車バス停:北大路バスターミナル[乗り場G]
降車バス停:大徳寺前
運賃:230円
所要時間:約5分

バス会社:京都市バス
行先・系統:206系統[京都駅行き]
乗車バス停:北大路バスターミナル[乗り場G]
降車バス停:大徳寺前
運賃:230円
所要時間:約5分

バス会社:京都市バス
行先・系統:206系統[清水寺・京都駅行き]
乗車バス停:北大路バスターミナル[乗り場G]
降車バス停:大徳寺前
運賃:230円
所要時間:約5分


京都駅からバスで行く場合

バス乗換え案内

「京都駅前乗り場A3」から京都市バス「206系統」に乗車、「大徳寺前」で下車。

バス会社:京都市バス
行先・系統:206系統[大徳寺・北大路バスターミナル行き]
乗車バス停:京都駅前[乗り場A3]
降車バス停:大徳寺前
運賃:230円
所要時間:約35分


タクシーで行く場合

京都駅から:約3,300 (20)

祇園四条駅から:約3,000円(20分)

・タクシー運転手に行き先を告げたい場合

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・タクシーを呼びたい場合

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[タクシー配車連絡先: 京都駅周辺]


黄梅院周辺のホテル検索/予約

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いかがでしたか?

それでは楽しい旅を!