総見院(そうけんいん)は京都市北区にある、臨済宗大徳寺派の寺院です。

大本山である大徳寺(だいとくじ)は京都でも有数の規模と大きさを誇る禅寺であり、24の塔頭(たっちゅう)があります。

今回はそんな塔頭の1つであり、特別拝観の時期にのみ入場が可能な総見院に行って来ました。

この総見院は、言わずと知れた織田信長(おだのぶなが)の菩提寺の一つ

織田信長が本能寺の変で自害した際、その霊を弔うために豊臣秀吉が2体の木像を作りました。

1体は遺骸の代わりに火葬され、そしてもう1体がこちらの本堂に祀られている木像なんです。

「織田信長の霊を弔う木像を見たければ総見院へ!」

今回はそんな総見院を訪れてみました。


総見院の歴史

では、まずはじめに総見院の歴史と覚えておきたいポイントを一緒に見て行きましょう!


このお寺で覚えておきたいキーワードは、織田信長のお葬式

織田信長が1582年の本能寺の変(ほんのうじのへん)で亡くなったことは良く知られていますが、その後どのように弔われたのでしょうか?

豊臣秀吉が信長のお葬式を正式に行うことになったのは、本能寺の変から数えて約100日後のこと。

この際、信長の四男であり秀吉の養子でもあった羽柴秀勝(はしばひでかつ)を喪主とし、大徳寺で葬式を行う予定でした。

しかし、本王子の変で自害した信長の遺体がどうしても見つからなかったと言います。

一説によると清玉上人という浄土宗の僧が本能寺の変の後、信長の遺体を密かに火葬したとの話が残っており、遺灰を京都の阿弥陀寺に持ち帰ったとされています。

そのため、秀吉は清玉上人に信長の遺灰を返還するよう求めたらしいですが拒否されたため、阿弥陀寺の寺領を没収するなど険悪な仲になったと言います。

秀吉「うぉおおおお、殿(信長)の亡骸はどこじゃー。捜せー。」

秀吉「くっそ、阿弥陀寺の坊主も遺灰すら渡さへんし!」

秀吉「ぐぬぬぬ。このままでは葬式できへんやんか!」


そこで秀吉は信長の遺体の代わりとして、香木で作った2体の信長の木像を作らせました。

秀吉「どないしよう!せや!木像を作って代わりにすればええんちゃうか!わし天才!」

こうしてできた木像を1体はその場で信長を弔うために火葬し、もう1体は信長の一周忌である1538年に新しく作らせたお寺に安置することにしました。

そのお寺こそが、この総見院(そうけんいん)なんです!

この総見院が出来る前までは、同じ大徳寺塔頭の一つである黄梅院(おうばいいん)が信長の仮墓所でした。

しかし、黄梅院は規模が小さく信長を弔うには不向きと判断されたため、急遽この総見院が建設されたんだとか。

秀吉「主君を弔うために絢爛豪華な菩提寺が必要じゃ!一周忌に間に合うよう新しく立派なお寺を作れ!」

大工さん「えぇ、そんな無茶な・・・。だが頑張る!」

また、秀吉は茶道にも精通していたため、この総見院には3つの趣の異なる茶室が設けられました。

そのためお寺の開祖は千利休(せんのりきゅう)の師でもあった臨済宗の僧、古渓宗陳(こけいそうちん)が迎えられたんです。


お寺の名前は織田信長の法名である総見院殿贈大相国一品泰巌尊儀からつけられました。

「総見」とは「すべてを見通す」という意味があるんだそうな。

創建当初は豪華だった総見院ですが、明治時代の廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)により荒廃します。

しかしそこは天下の織田信長を祀る寺院。

大正時代に入ると沢山の有志や寄付が集まり、1928年には本堂が無事再興されました。

ちなみに織田信長の墓所は日本全国各地に沢山ありますが、豊臣秀吉が認めた信長の墓所はこの総見院だけとされています。

おしまい。

拝観の注意点

総見院は通常非公開であり、不定期に開催される特別拝観期間のみ拝観が可能です。

下記の情報は、2016年秋の特別拝観時のものです。


特別拝観情報

お寺の詳細

住所:〒603-8231 京都府京都市北区紫野大徳寺町59
連絡先:075-492-2630
創建:1583年
開基:古渓宗陳(こけいそうちん)
宗派:臨済宗大徳寺派
ご本尊:織田信長坐像

拝観時間

10:00~16:00

拝観料

大人 600円
高校生 400円
中学生 300円

その他注意点

・写真/動画撮影可能な場所や一脚/三脚の利用可否は、必ず係員に確認しましょう。

・神社やお寺の正式な参拝方法は以下の記事を参考にしてくださいね。


では次に、総見院の見どころを訪問時の写真を参考に振り返ってみたいと思います!


総見院の見どころ

*のついている見どころは有料エリアです。

正門

こちらが1583年に建立された正門(せいもん)です。

この正門は、秀吉が建立した当時から残る建造物です。


お寺を取り囲む土塀は塀の内部が二重構造になっているため、親子塀(おやこべい)と呼ばれています。

本堂*

こちらが1928年に再建された本堂(ほんどう)です。


この本堂には、重要文化財である織田信長の木像が鎮座しています。

鐘楼(重要文化財)

お庭の外側にある建物が、信長の家臣だった掘秀政(ほりひでまさ)によって寄進された鐘楼(しょうろう)です。

正門と同じく秀吉が建立した当時から残る建造物の一つであり、鐘楼と鐘はともに重要文化財に指定されています。

信長公一族の墓*


境内奥にある墓地には、織田信長をはじめとした織田一族のお墓があります。

前に石組みが置かれているひときわ目立つお墓が、織田信長の墓所ですね。


境内の回廊の天井には織田信長の坐像が本山より戻された際の移動に使われた輿(こし)がかけられているなど、お墓だけではない信長公ゆかりのものを見ることができます。

香雲軒(茶室)*

一番手前の茶室が香雲軒(こううんけん)です。


この茶室は、表千家の十三代・即中斎(そくちゅうさい)好みの茶室と伝えられています。

龐庵(茶室)*

中央にある茶室が龐庵(ほうあん)です。

「龐(ほう)」の文字には「とても大きな」という意味があるそうです。


扁額の文字は、表千家の十四代・而妙斉(じみょうさい)の筆によるものです。

寿安席(茶室)*

一番奥の茶室が、寿安席(じゅあんせき)です。


この茶室は、お寺の再建時に実業家の山口玄洞(やまぐちげんどう)により寄進されたものです。

茶筅塚*

お茶に所縁のある秀吉が作ったお寺だけあって、本堂の前庭には茶筅塚(ちゃせんづか)が祀られています。

茶筅(ちゃせん)とはお茶を点(た)てる際に使う茶道具の一つです。

侘助椿*

境内にある侘助椿(わびすけつばき)は秀吉が千利休から譲り受けたものとされています。

樹齢400年以上、現存する侘助椿の中では最古の株だそうです!

掘り抜き井戸*

こちらは、加藤清正(かとうきよまさ)が朝鮮より持ち帰った石をまるごとくりぬいて作られた、掘り抜き井戸です。


今もなお水が湧き出しており、信長公のお墓のお供えとして毎日利用されているそうです。

総見院の写真

総見院:Soken-in(20161129)


総見院の御朱印

総見院の御朱印の墨書きは施無畏(せむい)です。

この言葉は「菩薩様の救いや施しを指す言葉」です。

総見院への行き方/アクセス方法

総見院は大徳寺の境内にあります。

最寄り駅は京都市営地下鉄烏丸線 北大路駅です。

京都駅からバスで行くことも出来ます。


大阪駅からのルート例(電車)

乗換え案内サイト

①JR京都線で「大阪駅」から「京都駅」へ行き、京都市営地下鉄烏丸線に乗り換え。

②京都市営地下鉄烏丸線で「京都駅」から「北大路駅」へ。


なんば駅からのルート例(電車)

乗換え案内サイト

①大阪メトロ御堂筋線で「なんば駅」から「梅田駅」へ行き、JR京都線に乗り換え。

②JR京都線で「大阪駅」から「京都駅」へ行き、京都市営地下鉄烏丸線に乗り換え。

③京都市営地下鉄烏丸線で「京都駅」から「北大路駅」へ。


京都駅からのルート例(電車)

乗換え案内サイト

①京都市営地下鉄烏丸線で「京都駅」から「北大路駅」へ。


北大路駅からの徒歩ルート例

徒歩約25分(約1.3km)です。


北大路駅からバスで行く場合

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バス乗換え案内

「北大路バスターミナル乗り場G」から京都市バス「204/206系統」に乗車、「大徳寺前」で下車。

バス会社:京都市バス
行先・系統:204系統[金閣寺・円町行き]
乗車バス停:北大路バスターミナル[乗り場G]
降車バス停:大徳寺前
運賃:230円
所要時間:約5分

バス会社:京都市バス
行先・系統:206系統[京都駅行き]
乗車バス停:北大路バスターミナル[乗り場G]
降車バス停:大徳寺前
運賃:230円
所要時間:約5分

バス会社:京都市バス
行先・系統:206系統[清水寺・京都駅行き]
乗車バス停:北大路バスターミナル[乗り場G]
降車バス停:大徳寺前
運賃:230円
所要時間:約5分


京都駅からバスで行く場合

バス乗換え案内

「京都駅前乗り場A3」から京都市バス「206系統」に乗車、「大徳寺前」で下車。

バス会社:京都市バス
行先・系統:206系統[大徳寺・北大路バスターミナル行き]
乗車バス停:京都駅前[乗り場A3]
降車バス停:大徳寺前
運賃:230円
所要時間:約35分


タクシーで行く場合

京都駅から:約3,300 (20)

祇園四条駅から:約3,000円(20分)

・タクシー運転手に行き先を告げたい場合

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・タクシーを呼びたい場合

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[タクシー配車連絡先: 京都駅周辺]


総見院周辺のホテル検索/予約

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いかがでしたか?

それでは楽しい旅を!