皆さんは拾翠亭(しゅうすいてい)と言う茶室をご存知ですか?

拾翠亭(しゅうすいてい)は京都市上京区の京都御苑(きょうとぎょえん)の敷地内にあり、今から200年ほど前の江戸時代後期に建てられた数寄屋造りの風情ある茶室です。

そんな拾翠亭の見どころは、「ワンコインで楽しめる風情ある風景」!

この拾翠亭の入場料は、なんとたったの100円!

ワンコインで素敵な茶室と庭園の風景を楽しむことが出来ちゃうんです。

ここは京都の町中にあるにも関わらず、静寂に包まれた素晴らしい風景をゆっくりと楽しむことができる貴重な場所です。

今回はそんな拾翠亭を訪ねてみました。


拾翠亭の歴史

まずはじめに、この拾翠亭の歴史と覚えておきたいポイントを一緒に見て行きましょう!


皆さんは「五摂家(ごせっけ)」という言葉を知っていますか?

この五摂家とは、日本の公家の頂点に君臨した近衛家(このえけ)九條家(くじょうけ)二条家(にじょうけ)一条家(いちじょうけ)鷹司家(たかつかさけ)の5つのお家柄のこと。

鎌倉時代から続くこのお家柄は、日本の歴史上とても重要な意味合いを持ち、当時はこの五摂家でないと朝廷の偉い職に就くことができませんでした。

そのため、あの豊臣秀吉(とよとみひでよし)でさえも、自身が関白になる際に五摂家の一つである近衛家に形式上の養子に入ったほど。

まさに日本の権力が集中したお家柄が、この五摂家なんですね。


この拾翠亭(しゅうすいてい)は今から200年ほど前の江戸時代後期、そんな五摂家の一つであった九條家(くじょうけ)の屋敷内に建てられた茶室です。

京都御苑(きょうとぎょえん)ができる前のこの地は公家の屋敷が立ち並ぶ町として栄え、1869年(明治2年)に首都が東京に移されるに伴い廃れたため、新たに京都御苑として整備した歴史があります。

この拾翠亭は、京都御苑ができるずいぶんと前からこの地にあった貴重な遺構なんですね。


拾翠(しゅうすい)という名前には緑の草花を拾い集めるという意味があると言われ、翠(すい)という漢字は鳥の「カワセミの意味も併せ持ちます。

この地には、緑の草花が生い茂りかつては沢山のカワセミが飛び交う風情ある場所だったため、この「拾翠亭」という名前が付けられたんだとか。

「ここは雅なカワセミと雄大な自然を愛でながらお茶を楽しむ特別な場所。」

その昔、五摂家に連なる特別な人物しか愛でることが許されなかった場所に今は一般人がたった100円で入場できる!

つくづく良い時代になったもんだと感じます!

おしまい。

拾翠亭について

拾翠亭の住所と電話番号

住所:〒602-0881 京都府京都市上京区京都御苑3
連絡先:075-211-6364

参観可能日

木・金・土曜日(年末年始を除く)

葵祭(5月15日)、時代祭(10月22日)

*月、火、水、日曜日は休館日です。

*参観可能日であっても、貸し切りで入れない場合があります。

参観時間

9:30~15:30

参観料

100円

その他注意点

写真/動画撮影可能な場所は、必ず係員に確認しましょう。

・三脚の利用は禁止されています。

拾翠亭のWebサイト


では次に、拾翠亭の見どころを訪問時の写真を参考に振り返ってみたいと思います!


拾翠亭の見どころ

*のついている見どころは有料エリアです。

拾翠亭*

 

拾翠亭(しゅうすいてい)は、京都御苑(きょうとぎょえん)の敷地内にあります。

京都御苑の南側の入り口の一つ、間ノ町口(あいのまちぐち)が一番近い入場口ですよ!

間ノ町口を抜けて右側に進むと厳島神社(いつくしまじんじゃ)が浮かぶ池があり、そのほとりに拾翠亭が佇んでいます。


拾翠亭が開いている場合は、入り口前に看板が出ていますのでこれを目印に進みましょう!


拾翠亭の入り口には「旧九条家遺構」の看板が。

ここが、その昔九条家の敷地であったことを物語ります。


京都御苑は外国人観光客の皆さんにも大人気のため、入り口には英語のお知らせも表示されていました。


入口の門をくぐり中へ入ると、拾翠亭の玄関がありました。

こちらで入場料を支払い、中に入ります!


まずは裏手の庭園から、拾翠亭の全景を堪能してみました。

木のぬくもりを感じさせる、数寄屋造りの風情ある建物ですね。

とても綺麗に管理されており、建てられてから200年も経つとはとても思えません。


次に、建物一階にある縁側に行ってみることに。

全面の板張りの縁側には座布団が用意されており、ゆっくりと座ることが出来ました。


一階の茶室から望む池と庭園の風景。

その昔、ここから見えた東山を借景にお茶を楽しんだそうです。


次に、二階部分に上ってみました。

こちらも落ち着いた和室の空間が広がっており、照明のデザインとうっすらとした灯りがとても幻想的です。

一段高い場所から眺める池と庭園の風景もまた、素敵なものでした。


お部屋の窓にある格子には、良く見ると手の込んだ透かし彫りが。


この文様は「丁子七宝(ちょうじしちほう)」と言うそうです。

「丁子」とはスパイスの一種である「クローブ」のことで、クローブの葉と実がこのデザインの元になっているんですね。

その昔クローブは薬としても珍重されていたんだとか。

では次は、拾翠亭の庭園を見に行きましょう!

庭園*

拾翠亭の庭園は池泉回遊式の庭園になっており、周囲を散策をすることができます。

かつてはこの辺りに沢山のカワセミが住んでおり、それが「拾翠亭」の名前の由来になったんだとか。

四阿(あずまや)*

庭園でひと際目を引く建物が四阿(あずまや)です。

四阿とは東屋とも書かれ、大きめの庭園で良く見られる休憩所や展望所の役割がある建物です。


禅の様式である、迷いの窓(四角窓)と悟りの窓(丸窓)の設えが素敵ですね。

九条池

茶室の前方に広がる池は、九条家ゆかりであるがゆえに「九条池(くじょういけ)」と呼ばれています。

上空からこの池を見ると勾玉(まがたま)の形をしているそうで、別名「勾玉池(まがたまのいけ)」とも呼ばれるんだとか。

高倉橋

九条池に架かる重厚な石橋は、高倉橋(たかくらばし)と呼ばれています。

この橋があることで、拾翠亭からの庭園の眺めが一層映えますね!

厳島神社

九条池の中洲に浮かぶ小さな島には、厳島神社(いつくしまじんじゃ)があります。

前面の鳥居は、少しくびれた破風形(はふがた)というちょっと変わった形をしています。


祀られている神様は、かの名な広島の本家・厳島神社(いつくしまじんじゃ)から勧請されたご神体で、九条家の鎮守社としての役割を果たしていたんだとか。

拾翠亭の写真


拾翠亭の動画

拾翠亭への行き方/アクセス方法

最寄り駅は、京都市営地下鉄烏丸線 丸太町駅です。

阪急河原町駅、京阪祇園四条駅、京阪三条駅からバスで行くことも出来ます。


大阪駅から丸太町駅へのルート例(電車)

乗換え案内サイト

①JR京都線で「大阪駅」から「京都駅」へ行き、京都市営地下鉄烏丸線に乗り換え。

②京都市営地下鉄烏丸線で「京都駅」から「丸太町駅」へ。

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なんば駅から丸太町駅へのルート例(電車)

乗換え案内サイト

①大阪メトロ御堂筋線で「なんば駅」から「梅田駅」へ行き、JR京都線に乗り換え。

②JR京都線で「大阪駅」から「京都駅」へ行き、京都市営地下鉄烏丸線に乗り換え。

③京都市営地下鉄烏丸線で「京都駅」から「丸太町駅」へ。

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京都駅から丸太町駅へのルート例(電車)

乗換え案内サイト

①京都市営地下鉄烏丸線で「京都駅」から「丸太町駅」へ。

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丸太町駅からの徒歩ルート例

徒歩約5分(200m)です。


阪急河原町駅からバスに乗車する場合

バス乗換え案内

四条河原町[乗り場A 南行き]バス停から京都市バス「10系統」に乗車、「烏丸丸太町バス停」で下車。

バス会社:京都市バス
行先・系統:10系統[北野天満宮・御室仁和寺・山越行き]
乗車バス停:四条河原町[乗り場A 南行き]
降車バス停:烏丸丸太町
運賃:230円
所要時間:約19分


祇園四条駅からバスに乗車する場合

バス乗換え案内

四条京阪前[乗り場C]バス停から京都市バス「10系統」に乗車、「烏丸丸太町バス停」で下車。

バス会社:京都市バス
行先・系統:10系統[北野天満宮・御室仁和寺・山越行き]
乗車バス停:四条京阪前[乗り場C]
降車バス停:烏丸丸太町
運賃:230円
所要時間:約15分


京阪三条駅からバスに乗車する場合

バス乗換え案内

三条京阪前[乗り場A1]バス停から京都市バス「10系統」に乗車、「烏丸丸太町バス停」で下車。
バス会社:京都市バス
行先・系統:10系統[北野天満宮・御室仁和寺・山越行き]
乗車バス停:三条京阪前[乗り場A1]
降車バス停:烏丸丸太町
運賃:230円
所要時間:約10分


タクシーで行く場合

京都駅から:約1,800円(10分)

祇園四条駅から:約1,200円(8分)

・タクシー運転手に行き先を告げたい場合

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・タクシーを呼びたい場合

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タクシー配車連絡先(京都駅周辺)


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いかがでしたか?

それでは楽しい旅を!