毘沙門堂 勝林寺(びしゃもんどう しょうりんじ)は、京都市東山区にある臨済宗東福寺派の寺院で、東福寺(とうふくじ)の塔頭(たっちゅう)です。
鬼門である北方を守護し、仏教四天王のリーダーである「毘沙門天(びしゃもんてん)」。
毘沙門天には財福・戦勝のご利益があり、戦国最強と謳われた上杉謙信(うえすぎけんしん)が信仰していたのも、この毘沙門天です。
そんな毘沙門天を祀る東福寺のお堂が、この毘沙門堂 勝林寺です。
とても小さなお寺で、境内には本堂があるのみです。
しかし、安置されている等身大の毘沙門天像と秋の紅葉は一見の価値あり!!ですよ。
このお寺の毘沙門天は、毎年春(4月頃)、秋(11月~12月頃)及び正月にのみ一般に公開されます。
また、「座禅(ざぜん)」や「写経(しゃきょう)・写仏(しゃぶつ)」の体験を行っておられます。(事前予約制)
体験は毎日開催されているので、気軽に行けますね!!
また、このお寺は季節ごとに様々な御朱印(ごしゅいん)が頂けるため、御朱印の聖地としても有名ですよ。
今回はそんな毘沙門堂 勝林寺を訪ねてきました。
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Contents:
1.勝林寺の親寺:「東福寺」について
↓「東福寺」の詳細はコチラ↓
東福寺(とうふくじ)は、京都市東山区本町にある臨済宗東福寺派本山の寺院です。
臨済宗のお寺には「京都五山」、「鎌倉五山」と呼ばれている寺院の格式があります。
東福寺は、このうち「京都五山」の中で「第四位」の格式を持つ寺院です。
勝林寺を訪れるときは、親寺である東福寺も是非一緒に見て回りましょう。
2.勝林寺の歴史について
勝林寺の紹介をする前に、ちょっとこのお寺についての歴史を勉強をしてみましょう。
そうすることで、このお寺に行った際、より一層楽しめると思います。(○´艸`)
毘沙門堂 勝林寺は、東福寺の第205代住持の「高岳令松(こうがくれいしょう)」によって、室町時代(むろまちじだい)の1550年に創建されたお寺です。
何故このお寺には毘沙門天(びしゃもんてん)が祀られているの??
そもそも毘沙門天ってどんな神様なの??
今回は、この寺院とも関わりが深い仏教における四天王(してんのう)について勉強してみましょう!!
「ふふふ、我は四天王の中でも最弱・・・!!」
なーんてゲームやアニメでもよく出てくる四天王。
仏教の世界には、仏法(ぶっぽう)を守護する「帝釈天(たいしゃくてん)」と、それに従う「四天王」と呼ばれる4人の武神がいます。
仏教の世界はめっちゃ広いので、彼らは帝釈天を頂点として、各々に割り当てられた方角を守護しています。
テリトリーの広い全営業エリアを取りまとめる「帝釈天部長」と、各営業所エリア担当の「四天王ヒラ社員」たち、という感じですね。
帝釈天<「ちょっと営業担当エリアが広すぎるから割り振るでー!!気張っていけやー!!」
四天王<「承知しました!!社畜ばんざい!!」
んで、四天王はそれぞれ異なる方角を守護する役割を担っています。
東を守護する持国天(じこくてん)。
西を守護する広目天(こうもくてん)。
南を守護する増長天(ぞうちょうてん)。
北を守護する多聞天(たもんてん)。
因みに、この全営業担当エリアを、仏教の世界では「須弥山(しゅみせん)」と言い、各営業所を「須弥の四洲(しゅみのよんしゅう)」と言います。
(東勝神洲(とうしょうしんしゅう)、西牛貨洲(さいごけしゅう)、南瞻部洲(なんせんぶしゅう)、北倶廬洲(ほっくるしゅう))
んんっ!?
毘沙門天(びしゃもんてん)がいない!?とお気づきのアナタ、するどい。
実は、北を守護する多聞天(たもんてん)と毘沙門天(びしゃもんてん)は同じ神様なんですよ。
四天王のうち、多聞天だけは「単独」で祀られることがあり、この場合だけ多聞天は毘沙門天と呼ばれるんですね。
(他の四天王は、単独で祀られることはありません。)
だから、世の中には毘沙門天を祀る「毘沙門堂(びしゃもんどう)」はありますが、その他の四天王を祀る「持国堂」とか「広目堂」とかは無いんですね。
じゃぁ、何で多聞天=毘沙門天だけが特別なの??
それは、彼が守護する「北」の方角が、日本においては鬼門(きもん)に当たるからです。
鬼門とは「鬼が出入りする方角であるとして、万事に忌むべき方角」=「ちょ、まじ、勘弁して・・・、な感じの方角」です。
たまに「北枕(きたまくら)で寝ると縁起が良くないよ!」とか言われますよね。
これもこの鬼門の考え方に影響されてるんですね。
だから、鬼門の方角を守護する多聞天だけは、「特別に単独でも祀ろうぜ!!」ってなったんですね。
(てことで、多聞天は四天王のリーダーとも認識されています。)
帝釈天<「多聞天、お前四天王のリーダーやから、やくざ(鬼)がいっぱいおる北の営業テリトリー開拓してこいや。」
多聞天<「承知しました!!社畜ばんざい!!ばんざい・・・!!(涙)」
多聞天<「営業頑張ったら、自分のテリトリーに独立した支社(毘沙門堂)が出来ました。ビバ!!社畜!!」
その他の四天王<「多聞天さんすげえ。さすが社畜のリーダーやで。俺らはそこまでは無理や・・・。」
また、日本では、戦国時代の有名な武将である上杉謙信(うえすぎけんしん)が毘沙門天の生まれ変わりとされたので、毘沙門天信仰の人気に拍車がかかったみたいですね。
毘沙門天には「勝負事に勝つ(戦勝)」というご利益があります。
上杉謙信はあの甲斐の虎である武田信玄(たけだしんげん)とも領地を接していた戦国時代に、70回戦って「43勝2敗25引き分け(諸説あり)」。
上杉謙信、ぱねぇっす。さすが越後の龍。何この勝率。神様かよ。
って感じなので、自分を毘沙門天の生まれ変わりと称したのかも知れませんね。
上杉謙信<「戦神としての生まれ変わりであって、断じて社畜の生まれ変わりじゃないぞ。間違えんなよ。」
因みに戦国時代最強の武将は誰か?については以下の本が面白いです。
興味ある方は是非。
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勝林寺は、親寺である「東福寺」の北=鬼門に位置しており、鬼門を守護する「毘沙門天」が祀られる事となったんですね。
てなことで、勝林寺は「東福寺の毘沙門天」とも呼ばれています。
結論:「毘沙門天は四天王の中でも最強・・・の社畜!!」
おしまい。
*一部分かりやすくするために創作的な表現をしています。悪しからず。
3.勝林寺について
室町時代末期の天文19年(1550年)に東福寺第205世・高岳令松(こうがくれいしょう)によって創建された。本堂は近衛家の大玄関を移して建立。東福寺の鬼門に位置し本尊として仏法と北方の守護神として知られる毘沙門天を祀ることから「東福寺の毘沙門天」と呼ばれている。本尊である秘仏の毘沙門天立像は平安時代の作。春は桜が咲き乱れ、秋は秘仏の吉祥天のように美しい吉祥紅葉が有名。
引用(citation):https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E7%A6%8F%E5%AF%BA
開門時間:季節、拝観内容により異なる。
参拝料:季節、拝観内容により異なる。
住所:〒605-0981 京都市東山区本町15-795
連絡先:075‐561-4311
創建:1550年
開基:高岳令松(こうがくれいしょう)
宗派:臨済宗東福寺派
ご本尊:毘沙門天(びしゃもんてん)
毘沙門堂 勝林寺(びしゃもんどう しょうりんじ)は、京都市東山区にある臨済宗東福寺派の寺院で、東福寺(とうふくじ)の塔頭(たっちゅう)です。
このお寺には、東福寺の北方を守護する毘沙門天(びしゃもんてん)が祀られています。
ご本尊の毘沙門天像は、毎年春(4月頃)、秋(11月~12月頃)及び正月にのみ一般に公開されます。
4.拝観の注意点
・「座禅体験」及び「写経・写仏体験」は毎日開催されています。(事前に予約が必要です。)
・建物の内部は写真撮影禁止です。
ルールを守って参拝しましょう。
5.勝林寺の見どころ
- 本堂*:Hon-do hall (Main temple)*
- 本堂前庭*:Hon-do Front garden*
- 嘯月庭*:Shogetsu-tei Garden*
- 勝林寺の紅葉*:Autumn leaves of Shorin-ji Temple*
「*印」のついている見どころは有料エリアです。(This seal (*) is a pay area.)
●本堂*:Hon-do hall (Main temple)*
こちらが本堂(ほんどう)です。
このお寺の檀家(だんか)には、公家(くげ)の名門である五摂家(ごせっけ)の筆頭「近衛家(このえけ)」が名を連ねていました。
なので、この寺院の本堂は、元々は近衛家の大玄関だった建物なんですよ。
本堂の奥には本尊の毘沙門天像が祀られています。等身大(高さ145.7cm)のとても迫力あるお姿ですよ。
毘沙門天が祀られている場所は、他の場所より少し高く作られています。
写真で確認すると、奥に行くにつれて少し高くなっているのが分かりますね。
●本堂前庭*:Hon-do Front garden*
本堂の前面には小さいながらも、とても良く整備された綺麗な庭園が広がります。
本堂の縁側からゆっくりと庭園を眺める。贅沢な時間です・・・。
●嘯月庭*:Shogetsu-tei Garden*
本堂奥には枯山水庭園が広がります。
この庭は「無数の虎が月に吠える様子」を表現していることから、「嘯月庭(しょうげつてい)」と呼ばれています。
●勝林寺の紅葉*:Autumn leaves of Shorin-ji Temple*
毘沙門堂 勝林寺は、小さいながらも紅葉の名所として知られています。
特に本堂前の楓は様々な色に色づくため、その美しさから美の女神である「吉祥天(きっしょうてん)」が宿ると言われています。
そのため、この木は「吉祥紅葉」とも呼ばれています。
6.勝林寺の写真一覧
■Flickr:Photo of Bishamon-do Shorin-ji Temple (20161130)
7.勝林寺の御朱印
勝林寺は季節ごとに様々な御朱印(ごしゅいん)が頂けるため、御朱印の聖地としても有名です。
季節の御朱印情報は、お寺のFacebookやTwitterでお知らせがあります。
今回私はご本尊の「毘沙門天(びしゃもんてん)」が墨書きされた御朱印を頂いてきました。
8.勝林寺の行き方・アクセス方法
勝林寺の最寄り駅は「JR 東福寺駅」または「京阪 東福寺駅」です。
JR京都駅、阪急河原町駅、京阪祇園四条駅からバスで行くことも出来ます。
*勝林寺南門の道路は生活道路のため、車やタクシーで乗り入れる場合は必ず東門に回りましょう。
*勝林寺さんのWebサイトにある注意喚起もご参照ください。
■東福寺駅から徒歩で行く場合
■JR 京都駅からバスに乗車する場合
[時刻表]208系統
バス会社:京都市バス
行先・系統:208系統[泉涌寺・東福寺行き]
乗車バス停:京都駅前[D2]
降車バス停:東福寺
運賃:230円
所要時間:約15分
[時刻表]88系統(土・日・祝日のみ運行)
バス会社:京都市バス
行先・系統:88系統[東福寺行き]
乗車バス停:京都駅前[D2]
降車バス停:東福寺
運賃:230円
所要時間:約15分
■阪急 河原町駅からバスに乗車する場合
[時刻表]207系統
バス会社:京都市バス
行先・系統:207系統[清水寺・東福寺行き]
乗車バス停:四条河原町[乗り場E東行き]
降車バス停:東福寺
運賃:230円
所要時間:約20分
■京阪 祇園四条駅からバスに乗車する場合
[時刻表]207系統
バス会社:京都市バス
行先・系統:207系統[清水寺・東福寺行き]
乗車バス停:四条京阪前[乗り場A]
降車バス停:東福寺
運賃:230円
所要時間:約15分
■タクシーで行く場合
勝林寺の南門側の道路は生活道路のため、車やタクシーを利用する場合は必ず「東門」を利用するようにしましょう。(タクシー運転手さんにも、東門に行くようにお伝えください。)
東福寺駅から:610円 ~ 640円 (約5分)
京都駅から:1,090円 ~ 1,280円(約12分)
祇園四条駅から:1,250円 ~ 1,520円 (約15分)
9.勝林寺周辺のホテル検索・予約
いかがでしたか?
是非一度足を運んで見て下さい!!
それでは楽しい旅を!( *´艸`)
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