竹中大工道具館(たけなかだいくどうぐかん)は、竹中工務店さんが運営する兵庫県神戸市にある日本で唯一の大工道具の博物館です。
「世界最大の木造建築と言われる、東大寺(とうだいじ)の大仏殿」
「世界最古の木造建築と言われる、法隆寺(ほうりゅうじ)の伽藍」
これらが示すように、太古の昔から日本の木造建築技術は世界一と言っても過言ではないんですね。
この竹中大工道具館は、そんな世界一の木造建築技術を支える大工道具や技術について学ぶことが出来る博物館です。
なんとマニアックな・・・、と思うこと無かれ。
この博物館は、トリップアドバイザーが毎年調査している「工場&社会科見学施設ランキング」で毎年上位にランクインするほどの人気を誇ります!
そんな大人気の博物館内では定期的に木工体験などのイベントも開催されており、来る人達を飽きさせません。
自分で製作した木工作品は持って帰ることも出来るので、旅行の思い出作りとしてもぴったりですね。
今回は、そんな竹中大工道具館を訪問した一日を余すことなく振り返ってみたいと思います!
竹中大工道具館について
詳細情報
住所:〒651-0056神戸市中央区熊内町7-5-1
電話:078-242-0216
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
開館時間
9:30~16:30(入館は16:00まで)
入館料
一般 | 500円 |
シニア(65歳以上) | 200円 |
高校生・大学生 | 300円 |
中学生以下 | 無料 |
Website
竹中大工道具館がある場所は、兵庫県神戸市中央区。
神戸市営地下鉄や新幹線の停車駅である新神戸(しんこうべ)駅が最寄りであり、駅からは徒歩約5分(200m)ほどの距離にあります。
「消えゆく大工道具を民族遺産として収集・保存し、さらに研究・展示を通じて後世に伝える。」
この博物館は、そんな理念を元に竹中工務店(たけなかこうむてん)さんが1984年(昭和59年)に開設した博物館です。
以前は三ノ宮駅の西側にありましたが、2014年に現在の場所に移転されました。
博物館前には、専用の無料駐車場が6台分ありました。
スタッフの方にお伺いしたところ、駐車場の事前予約などはされておらず休日は満車になることも多いそうで、その際は近隣の駐車場への駐車をお願いしているとのこと。
なるべく公共交通機関で伺ったほうが良さそうですね。
月曜日が休館日なのでご注意を!
水、土、日、祝日には「ちょこっと木工」という木工体験やイベントなども開催されています。
イベント開催日はWebサイトで公開されていますので、体験をしたい!という方はスケジュールを合わせて行きましょう!
では早速、竹中大工道具館にお邪魔してみたいと思います!
竹中大工道具館の見どころ
竹中大工道具館は、地上1階、地下2階の3階構造になっていました。
では、それぞれに分けて見どころを振り返ってみたいと思います!
建物外観
まずは博物館入口の門構え。
大工道具の博物館らしく、木のぬくもりを感じさせる素敵な入り口ですね。
建物の外観は、総ガラス張りになっておりまるでお洒落なレストラン!
博物館の横には小さな日本庭園が。
訪れたのは真冬だったため芝が枯れていますが、夏に訪れると綺麗な緑のじゅうたんが広がるんだと思います。
博物館の中庭には、一滴庵(いってきあん)という名前の茶室がありました。
この茶室は通常非公開ですが、毎年春と秋の特別期間のみ一般公開されるそうです。
建物の外観を楽しんだところで、続いて博物館の中に入ってみたいと思います!
1F(ロビー・シアター)
1Fのロビーは、全面ガラス張り、床は板張りのとっても開放感があって綺麗な空間!
お好みのデザインの椅子に腰かけながら、中庭や日本庭園をゆっくりと一望することができました!
1Fには1杯100円のコーヒーサーバーが置いてありましたので、コーヒーを飲みながらゆっくりすることも出来ちゃいます。
1Fのロビーでゆっくりとお庭を堪能した後で、お次は展示スペースである地下に下りて行きたいと思います!
今回私たちは入館だけではなく「木工体験」にも申し込みましたので、その体験チケットを頂きました。
B1F(展示スペース)
B1Fの展示スペースには、木工の歴史や世界各国の木工道具が展示されていました!
のこぎりだけでも、大きなものから小さなものまでこんなにたくさん!
木材の製材方法や大きさによって一つ一つ使い分けるんだそうです。
こちらはかの有名な、日本最古の塔である法隆寺(ほうりゅうじ)五重塔の精密模型です!
個人的に神社仏閣巡りが大好きなので、こうした歴史建造物の模型は大好物!(笑)
本物と同じ木組みで作られたものだそうで、本物ではなかなか見ることのできない屋根上の構造などをつぶさに観察できました!
こちらは唐招提寺(とうしょうだいじ)にある金堂の木組みを再現したもの。
唐招提寺の金堂は平成年間に大修理が施され、その解体をした際にこの木組みを再現したそうです。
先ほどの法隆寺もそうですが、金属製の釘などを一つも使わず木組みだけでこうした建造物を作ってしまうことに、日本の木造建築の凄みを感じます。
こちらはお寺の建築物の屋根に良く見られる、懸魚(げぎょ)と呼ばれる飾り木工ですね。
日本の木造建築は昔からその耐久性だけでなく、こうしたデザイン性も高いレベルで備わっているのがすごいですよね!
こちらは、木工職人さんの腕が如実に表れると言う「かんな」の道具やその手法を展示したスペースです。
かんなで木を削るときは、最初に「荒削り」で厚く削り、その後「仕上げ削り」できめ細やかに仕上げていくそうです。
削った後の削りくずを実際に触ることができるんですが、その違いにびっくり!
「仕上げ削り」という極薄の削りくずは、触れたら崩れるくらいの繊細さでした。
では続いて地下2階に降りてみたいと思います!
B2F(展示スペース・木工体験室)
この茶室の模型は、大徳寺(だいとくじ)の塔頭である玉林院さん所有の江戸時代中期に作られた茶室「蓑庵(さあん)」をモデルにしたものだそうです。
茶室の木組みってこんなに繊細で細いんですね!初めて知りました。
そんな繊細な木組みの極みともいえるものが、この衝立(ついたて)。
この装飾も、一つ一つのパーツを組み上げて作っているんだそうです。
色々な種類の木の香りを楽しめるコーナーなんかもありました。
木の香りとして代表的なものとしては「ヒノキ」ですが、それ以外の木にも独特の香りがあるんですね。
ここでは様々な種類の木くずの匂いを実際に体験することが出来ます。
種類によって、全然匂いが違うんですね!これもびっくり。
B2Fの奥のスペースは木工体験室になっており、木工にちなんだワークショップが定期的に開催されています。
私たちは今回、「木のおはし」と「木のコースター」作りにチャレンジしてみました!
ちょこっと木工(木工体験)について
竹中大工道具館で開催されている「ちょこっと木工」という木工体験は、予約不要で当日直接申し込むことが出来ます。
私たちが訪問した2017年1月は、全部で12種類ものワークショップがありました。
最新のワークショップの内容や開催日は、竹中大工道具館さんのWebサイトを参照してください。
ちょこっと木工(木工体験)の体験レポート
今回私たちは「ひのきのおはし(200円)」と「木のコースター(200円)」を体験してみました!
どちらも40分ほどの体験、ボランティアの方がつきっきりで丁寧に作り方を教えて下さいましたので、初心者や小さい子供でも安心して楽しむことが出来ますよ。
「ひのきのおはし」製作体験レポート
まずはじめに、おはしの元となるひのきのぼうを2本選びます。
どれも同じように見えますが、良く見ると色合いや木目などが違うため自分の好みに合うものを選びましょう!
お次は選んだおはしの側面に、削る順番を鉛筆で書いていきます。
基本的にこの鉛筆で書いた文字が消えるまで、かんなを使って削っていきます。
これをしないと、どの面をどこまで削ったか分からず不格好なおはしになってしまうんだとか。
どんなものでも事前の準備がまず大事!なんですね。
そうして下準備をしたおはしの元を木枠に入れて、均等に削れているかを確認しながら作業を進めます!
両方のおはしの先を均等に削るのがなかなか難しく、何度も微調整を繰り返して削りまくったのでなかなか大変でした。(笑)
どーん。
こんなにも大量の木くずが出るくらい削ると、先が細くなったつまみやすいおはしの出来上がりです!
削り終えたおはしには、くるみ油を塗って乾燥させます!
こうすることで、使ってもしっとりとした味わいある木質感が維持できるんだとか。
十分乾燥し終えると、自分だけのオリジナルおはしの完成です!
正真正銘この世に1本だけのお箸、旅行の記念としてもぴったりですね。
削り終えたひのきの木くずはお持ち帰りOKだそうで、袋に入れて持ち帰りました。
その後、この木くずは湯船に浮かべて「ひのきぶろ」を楽しみました!(笑)
「木のコースター」製作体験レポート
「木のコースター」の製作体験では「おはし」の体験とは異なり、かんなではなく「電動糸のこ」を使って四角い板からコースターの形を切り取っていきます!
こちらの作業も横にベテランの木工職人さんがぴったりと付いてくれますので、安心して行うことが出来ました。
円形を木の板に書いて、その形通りに電動糸のこで切っていきます。
丸い形を糸のこで綺麗にくり抜くのは、ちょっと難しかったです!
コースターのパーツが切り終わったら、電動やすりを使って側面を削って綺麗に仕上げていきます。
はい、こんな感じで各パーツの完成です!
何でパーツが複数あるのか?
実はこのパーツを全て組み合わせると・・・、
一つのコースターになります。
さらにこのコースター、真ん中の丸い部分を押し込むと、
あら不思議。
こんな感じで段差が出来て、こぼしにくいコースターになりました。
実はこれ、パーツの側面を斜めに削っているので持ち上げてもバラバラにならないギミック付きなんです。
てことで、自作のお箸とコースターの出来上がり!
いやー、楽しかったです。小学生の工作の授業を思い出しました。(笑)
次回は別のものにも挑戦したいと思います!
皆さんも、ぜひ体験してみてくださいね!
竹中大工道具館への行き方/アクセス方法
最寄り駅は、神戸市営地下鉄/JR(新幹線) 新神戸(しんこうべ)駅です。
三宮駅からバスで行くことも出来ますが、神戸市営地下鉄新神戸駅から歩いて行くことをお勧めします。
大阪駅から新神戸駅へのルート例(電車)
①JR神戸線で「大阪駅」から「三ノ宮駅」へ行き、神戸市営地下鉄西神・山手線に乗り換え。
②神戸市営地下鉄山手線で「三宮駅」から「新神戸駅」へ。
なんば駅から新神戸駅へのルート例(電車)
①大阪メトロ御堂筋線で「なんば駅」から「梅田駅」へ行き、JR神戸線に乗り換え。
②JR神戸線で「大阪駅」から「三ノ宮駅」へ行き、神戸市営地下鉄山手線に乗り換え。
③神戸市営地下鉄山手線で「三宮駅」から「新神戸駅」へ。
京都駅から新神戸駅へのルート例(電車)
①JR京都線(神戸線直通)で「京都駅」から「三ノ宮駅」へ行き、神戸市営地下鉄山手線に乗り換え。
②神戸市営地下鉄山手線で「三宮駅」から「新神戸駅」へ。
新神戸駅からのルート例(徒歩)
徒歩約10分(300m)です。
三ノ宮駅からバスに乗る場合
三ノ宮駅からは「神戸市バス」と「シティ・ループバス」が出ていますが、本数や所要時間を考えると「神戸市バス」の利用をおすすめします。
・「地下鉄三宮駅前バス停」から神戸市バス「2系統(阪急六甲経由JR六甲道行き)」に乗車、「熊内6丁目バス停」で下車。
バス会社:神戸市バス
系統・行先:2系統[阪急六甲経由JR六甲道行き]
乗車バス停:地下鉄三宮駅前
降車バス停:熊内6丁目
運賃:210円
所要時間:約10分
・「地下鉄三宮駅前北行きバス停」からシティ・ループバス「北野異人館・新神戸方面」に乗車、「新神戸駅前(2F)バス停」で下車。
バス会社:シティ・ループバス
行先・系統:北野異人館・新神戸方面
乗車バス停:地下鉄三宮駅前北行き
降車バス停:新神戸駅前(2F)
運賃:260円
所要時間:約23分
タクシーで行く場合
三ノ宮駅から:約900円(約6分)
・タクシー運転手に行き先を告げたい場合
・タクシーを呼びたい場合
・タクシー配車連絡先(三ノ宮駅周辺)
竹中大工道具館周辺のホテル検索/予約
日時を選択してクリックすれば、周辺ホテルの「最安値プラン」を自動的に検索します。
いかがでしたか?
それでは楽しい旅を!
Thank you for sharing! I’ve been at the museum two weeks ago and it is definitely worth visiting.
Do you by any chance have a picture of the mallet/hammer that they had in the chopsticks workshop (I can see the handle in picture 39).
I lost my picture that had it, but I wanted to try and make a similar mallet.
Best regards,
Douwe
Thank you for your comment.
I have a picture of the hammer that is exhibited in the museum but it was not used in this workshop.
https://jpmanual.com/wp-content/uploads/2018/11/takenakamuseum-27.jpg